亜塩素酸水の定義
Food and Drug Administration (FDA)の21CFR§173.325 Acidified sodiumchlorite solutions, Electronic Code of Federal Regulations e-CFR data によれば、家禽⾁、⽜⾁、野菜、果実、シーフードに対する殺菌⽬的のために噴霧、⼜は、浸漬することを原則に、酸性化亜塩素酸ナトリウム(ASC)の使⽤が許可されています。
Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives (JECFA)のSafety evaluation ofcertain food additives and contaminants, 3-54, WHO FOOD ADDITIVES SERIES 59 によれば、この酸性化亜塩素酸ナトリウム(ASC)は、亜塩素酸ナトリウム⽔溶液(NaClO2)に⾷品グレードの酸(H+)を加え、pH2.3〜2.9 に調整することで、亜塩素酸(HClO2)を発⽣させたものであると記載されています。
第9版⾷品添加物公定書によれば、この亜塩素酸(HClO2)は、以下の定義に定められた製法によって得ることができるとされている。
本品は、飽和塩化ナトリウム溶液に塩酸を加え、酸性条件下で、無隔膜電解槽(隔膜で隔てられていない陽極及び陰極により構成されたものをいう。以下に同じ。)内で電解して得られる水溶液に、硫酸を加えて強酸性とし、これによって精製する塩素酸に過酸化水素水を加えて反応させて得られる水溶液である。
具体的には、“⽇本薬局⽅ 塩化ナトリウム”と同じ不純物を含まない塩を溶かした⽔溶液に塩酸を加え、酸性条件下で、無隔膜電解槽内で電解して得られる⽔溶液または塩素酸塩に(A 式:NaCl+3H2O+6e-→NaClO3+3H2↑)、硫酸を加えて強酸性とし
(B 式:2NaClO3+H2SO4→2HClO3+Na2SO4↓)、これによって、⽣成されてくる塩素酸に過酸化⽔素⽔を加えて還元反応させ(C 式:2HClO3+H2O2→2ClO2+2H2O+O2↑)、⽣じたガス化物である⼆酸化塩素、並びに、そのガス化物を⽔に溶解させた⼆酸化塩素溶液に過酸化⽔素を加えて反応させ、亜塩素酸(HClO2)を得る(D 式:2ClO2+H2O2→2HClO2+O2↑)。
亜塩素酸⽔とは、この亜塩素酸(HClO2)を含む⽔溶液のことを⾔う。