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食品添加物の基礎知識「殺菌料」とは? 高度サラシ粉とは? 高度サラシ粉およびその液体製品について 正しい消毒薬の選び方 亜塩素酸水とは? 亜塩素酸水がわかる3つポイント 亜塩素酸水とその製剤の測り方 高度サラシ粉液体製剤の測り方 残留塩素の測り方
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高度サラシ粉液体製剤の測り方

01食品中の食品添加物を測定する意味

指定された食品添加物は、安全性試験や有効性評価の結果に基づいて、必要に応じて使用基準が定められています。
この使用基準を定める場合には、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとしても、健康への影響がないと推定される1日あたりの摂取量※が求められ、日本人の各食品の摂取量などを考慮した上で、使用対象食品や最大使用量などが決められていて、食品添加物を目的に応じて使用する上で、使用基準を遵守する事は、食品の安全性を担保する事に繋がると言えます。
※一日摂取許容量(ADI:Acceptable Daily Intake)

尚、食品添加物 殺菌料 亜塩素酸水には、「最終食品の前に分解し、又は除去しなくてはならない。」と言う使用基準が定められており、亜塩素酸水を使用した食品中の残留を測定する事は食品衛生法の遵守や安全性の担保からとても重要です。
又、その一方で、同様に食品添加物 殺菌料である高度サラシ粉には、使用基準は定められておらず、使用した食品中に高度サラシ粉が残留していない事を確認しておく事は義務ではありません。しかし我々は、食品製造メーカーの責任の範疇だと捉えています。

02亜塩素酸水を使用した食品の測り方

亜塩素酸水を使用した食品中の分析方法は、「令和3年6月24日薬生食基発0624第1号・薬生食監発0624第1号」に準拠し、食品に付着している亜塩素酸水を水に浸出し、紫外可視吸光光度検出器を用いたイオンクロマトグラフィーにより測定し、得られたピーク面積と、予め作成しておいた検量線を基に、試験溶液中に洗い出された濃度を求め、これを試料の採取量で除する事によって、食品中に残留した濃度を算出します。

計算方法

食品中に残留した濃度(g/kg)=A×75/(W×1000)

A:試料液中に洗いだされた濃度(μg/mL)
W:試料の採取量(g)

03食品中に残存している高度サラシ粉(有効塩素として)の測り方

高度サラシ粉を使用した場合の食品中の分析方法は、「平成12年3月30日衛化第15号」(1)の別添「第2版 食品中の食品添加物分析法 2000」(2)に公定法として定められており、参照分析法である「6 次亜塩素酸塩類」に記載の方法を用いて、測定してください。 先ず、【「6 次亜塩素酸塩類」】(Hypochloric Acid and Its Salts)とは、高度サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム(化学構造が類似している他の用途の食品添加物も本法の測定対象に含まれる。)等の化学物質を対象にして、有効塩素とシアンを反応させて、クロルシアンとし、これをガスクロマトグラフィーを用いて測定し、得られたピークの面積と、予め作成しておいた検量線を基に、試料ガス中の塩素量を求め、これを試料の採取量で除する事によって、食品中の残留塩素を算出します。但し、その定量値は、検体中に水道水が含まれている場合、そこに添加されたものとの合計値とします。
尚、一般的な食品分析企業においても、上記の方法を用いて、測定されています。

参考資料
(1)公益財団法人日本食品化学研究振興財団 HP:平成12年3月30日衛化第15号
(2)公益財団法人日本食品化学研究振興財団 HP:第 2 版 食品中の食品添加物分析法
https://www.ffcr.or.jp/tenka/bunseki/post-136.html