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日本食糧新聞 2013年 03月 27日掲載

本部三慶、エゾシカ使用で6次産業化に着手 ハラル認証でイスラム商圏拡大

『 間引きされたエゾシカを原料に用いた加工品の開発と、 その販路の拡大に着手した三慶グループのこれからの展望 』

【北海道】食品用の塩素酸化物製造メーカーである三慶グループの中核会社であります本部三慶㈱(本社・大阪)は、北海道を含めた全国各地で発生している野生鳥獣による農業被害や環境被害等を減少させる事を目的として、北海道で間引きされたエゾシカを原料に用いた加工食品類の製造と、国内外に向けた販路の拡大を目的にした6次産業化に着手しており、現在、間引きされたエゾシカ肉の衛生管理体制の強化と、安定供給のための流通体制の見直しに邁進し、エゾシカ肉の消費拡大に向けたPR活動を展開中である。
更には、宗教上の手順を踏み、イスラム教徒の方達が、可食できるように「ハラル認証」を取得することで、これまで食事のタブーが問題で日本に訪問でき ていなかったイスラム教徒や、イスラム教圏の国々からの観光客の呼び込みに繋げていく事を目指している。
これらは、ジャパンブランドとしてのジビエ製品類を、同圏内に輸出することを視野に入れておられ、新規の客層を開拓していきたい観光業界と、害獣になってしまった野生鳥獣の有効活用、並びに観光立国の強化に力を入れていきたい北海道の、いずれの側にもメリットをもたらす秘策として期待されています。
尚、エゾシカは、一時絶滅の危機に瀕していましたが、現在は65万頭もの数に達しており、その数は増え続け、平成21年には、農業被害や環境被害、更にはエゾシカと車による接触事故等の被害総額が50億円を超えるという事態となり、社会問題にまで発展しています。
そこで、一定の数の駆除を行われていますが、この駆除されたエゾシカ肉の利用方法は、ロース肉やヒレ肉等の一部は、高級食材として、流通されており、他の部位は、ペットフード用の原料しか利用されていません。なぜなら、加工食品用の原材料として取り入れる為には、ハンターによって間引きされた固体を流通させている限り難しく、品質面のバラつきが大きいことや、衛生面の不安が懸念されています。
そこで、これらの問題を解決する手段として三慶グループの総括代表取締役であられる合田学剛(ごうだ・ひさたか)氏は、「エゾシカは屠殺(とさつ)後、出来るだけ早く放血し、脱血処理と殺菌処理を施さなければ、肉が固くなり、独特の臭気が発生する。そのためには、衛生水準を引き上げ、品質のバラつきをなくし、その数量を一定量確保し、安定供給出来るようにするためには、銃殺ではなく、管理された屠殺が必要であると考えている。
本件に関しましては、北海道食品産業協議会の理事長であられる井原慶児氏とともに、一旦エゾシカを捕獲し、このエゾシカに飼料を与え、一定の期間飼育する事で、病気等の体調管理を行うとともに、厳密な衛生検査を行うことが出来るようになります。こうすれば、明確なトレーサビリティーの体制を整えることが出来る“鹿牧場”の設置構想を、北海道食品産業協議会を通じて北海道庁の方に提案している。」ようである。
また、屠殺を管理する事で、「精肉とハムソーセージ等の加工品の中間品『高次加工されたジビエ製品』という付加価値を掛けた新たなカテゴリーを生み出す ことが出来、これまで精肉事業では果たせなかったイスラム教向けの特殊な儀式を行うことが出来るようになれば、その結果として“ハラルの認証”を受けることが可能になるのではないかと考えており、こういった食材の提供を行うことが出来るようになれば、世界に20%以上も占めているイスラム教徒の人達に、日本という国に、観光で来て頂く事に繋げられるのではないかと考えております。その結果として、これらイスラム教圏の国々に『下処理した畜肉』を、高次加工品として輸出することにも繋げられるはず。」という、グローバルな視点で今後の展開を語られた。
尚、三慶グループでは、今後もジビエに関する啓蒙活動を続けていくことにしており、3月27日には間引きされたエゾシカ肉を使って中間品を作り、この中間品を原料に用いた各種各国の料理の試食会を、札幌東京ドームホテルにおいて開催する予定にされている。